犯罪と創造
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NHKスペシャルで宮崎駿がドワンゴの川上会長が
見せたデモに不快感を示したという記事を見る。
ドワンゴの、これまでとは違うものを創造する姿勢と、
宮崎駿の、それを既存の倫理観に照らして生命への
侮辱だとする姿勢は、どちらも必要なものだと思う。
ドワンゴ側に振れれば秩序が乱立した無秩序になる
ことで、生命という秩序は瓦解し、宮崎側に振れれば
秩序は固定化され、いずれ選択されなくなるときがくる。
秩序からの振れ幅を、犯罪と創造のいずれと呼ぶのかという
境界線は極めて曖昧であり、常に恣意的に決めるしかない。
振れ幅と、それに対する言及の間の絶妙なバランスの中に、
器官なき身体は維持されるしかないのだろう。