LSD
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ジョン・レノンが初めて幻覚剤LSDをキメてトリップした様子を語るインタビュー音声がアニメ映像化される
LSDを服用したときにジョンが体験していたのは、抽象過程において
                    生じるエラーのように思える。
a little red lightとa fire in the liftは、視覚センサにとっては
                    同じような現象だが、熱センサにとっては異なる現象であり、
                    通常時は別のものとして抽象される。
                    LSDを服用すると、それまで得られていた人体センサ間の
                    コンセンサスにずれが生じ、両者を取り違えてしまうのだろう。
この種の取り違えは、「金枝篇」の中でフレイザーが共感呪術と
                    呼んでいるものと共通点があるように思われるが、果たしてどうだろうか。
                    共感呪術では、雨、太陽、風等の自然現象を真似ることで、
                    雨乞いのような儀式を行う。
                    当人たちにとっては、水を撒くことと雨が降ることが同一視できる
                    からこそ、こういった儀式が成り立つのだろう。
                    歴史というバッファを利用して、その種の意味付けを排除してしまった
                    人類にとっては、意識的にそれを当人たちと同じように感じることは
                    おおよそ不可能だと思うが、幻覚剤による作用というのは、意識という
                    理由付けをある程度麻痺させることで、強制的にその状態にする
                    ようなものなのかもしれない。