三浦悦子人形展覧会


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マリアの心臓で開催中の「三浦悦子人形展覧会」 を観に行ってきた。

人形をじっくりと観たのは初めてかもしれない。
三浦悦子の人形以外にも、天野可淡や恋月姫の ものや、市松人形なども数多く展示されていた。

こちらがみつめても決してみつめ返すことなく、 つくられた時点での抽象作用を超然と維持する ことで、自らの現実を提示し続ける。
とりわけ、天野可淡の人形が提示する現実は、 超然さが際立っていたように思う。

観賞する人間とは決して同じ現実を構成せず、 人間がそれを虚ろなものに感じることこそが、 人形の人形たる所以なのだろう。

つくられた瞬間から壊死し続けることによって 獲得される人形の超然さ。
人間がそれを獲得できるとしたら、死の直後の 一瞬を措いて他にはないだろう。