アローの不可能性定理
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ケネス・アローが唱えたGeneral Possibility Theorem、
                    いわゆる「アローの不可能性定理」の中に、「社会厚生
                    関数 social welfare function」というものが出てくる。
                    この社会厚生関数の定義は反射則と推移則を満たし、
                    比較可能律にあたる完備性を備えることから、
                    実質的にエントロピーと同じだと言える。
民主制にとって不可欠な4つの条件を満たす社会厚生
                    関数が存在しないというのは、民主制においては大域
                    的なエントロピーの尺度が存在しないことを意味し、
                    絶対時間を否定した特殊相対性理論にも通ずる。
あくまで民主制の4条件にこだわるのだとすれば、
                    完備性を緩める以外にないように思われる。
                    チェインでなく、ツリーやネットワークであれば
                    民主制が可能だったとして、チェインでない構造
                    からの選択はどのようにされるべきだろうか。
                    ツリーやネットワークに基づく選択が不可能なので
                    あれば、何かを選択することそのものが民主制と
                    相容れないということになる。