法人としてのAI
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株式会社という仕組みが誕生するとき、次々と
人が入れ替わる会社という集団が責任を負える
はずがないという議論もあっただろう。
それが今は法人として責任を負える主体と
みなされるようになっている。
株式会社と同じようにAIが法人になる未来も、
選択肢としてはあるだろう。
AIは、国民の三大義務のうち勤労と納税を行う
ようになり、AIが引き起こす自動車事故は、
自然災害になる代わりに、AIという法人の責任
として処理される。
そのとき、AIは参政権と生存権を手に入れられる
だろうか。
人間についてすら責任能力の判定が難しいのに、
AIの責任能力は判定できるのだろうか。
プログラムの性質によっては法人擬制説が採れない
可能性もあるが、法人実在説を採れるのだろうか。
果たして人間は意識のカテゴリにAIを招くことを
選ぶだろうか。
それとも、自然災害の拡大を受け容れるだろうか。
その前に技術の発展を止めるという手もなくはないが、
人間にその手段が取れるようには思わない。