充足理由律と意識の萌芽
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「思考の体系学」の第6章で取り上げられていたが、
カルロ・ギンズブルグは、猟師こそストーリィを物語る
ことをした最初の者だったとしている。
充足理由律を名付けたのは17世紀のライプニッツかも
しれないが、あらゆることには理由があるという信念は、
ギンズブルグが「痕跡解読型パラダイム」と呼ぶものと
同時に誕生した。
そして、この信念が生まれたことに意識の萌芽が
あるのではないかと思う。
その段階ではまだ自己を認識するまでには至って
いないかもしれないが、理由を気にすることが、
人間を特徴付ける意識のすべての始まりだったはずだ。