なぜなぜ期
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子どもにはなぜなぜ期と呼ばれる時期があるが、このとき無意識の評価機関は 既存の世界に併せて評価結果のキャリブレーションをすることで、 意識を形成しているのかもしれない。
An At a NOA 2016-03-09 “意識に関する考察”
「なんで、なんで」と聞く子に向かい。
『
この世のあらゆることに理由がついている
わけではないんだよ。
そして、理由が答えられることについても、
それが正しいからなんじゃなくて、多くの人が
そうだよねって納得しているからなんだ。
これをコンセンサスって呼んでいるけど、
例えば「なんで空は青いの」という質問に対して、
「それはレイリー散乱という現象で、波長が短い
青い光は、波長が長い赤い光に比べて空気中の
粒子で散乱されやすいからなんだよ」
って答えるのも、そういうコンセンサスが科学として
成立しているからなんだ。
正しいからコンセンサスが得られるんじゃなくて、
コンセンサスが得られていることを正しいと呼ぶんだ。
でもじゃあ、絶対正しいことじゃないんなら、ないがしろに
していいかっていうと、そういうもんじゃない。
例えばさっきのレイリー散乱のレイリーさんは100年以上
前の人だ。その人がこの説明をしてから、何百万、何千万
という科学者がそのコンセンサスを保ってきている。
そうやって、多くの人に支えられたコンセンサスをくつがえす
っていうのは大変なことなんだ。
ときには新しい理論ができたりしてくつがえることもあるけど、
それもまた、古いコンセンサスの上にちゃんと乗っている。
こうやってコンセンサスを取りながら、この世を秩序あるものと
して理解しようとする姿勢が、つまり生きるってことだし、
人間ってことなんだと思う。
だから、その「なんで、なんで」を大切にしながら、今ある
コンセンサスと上手くつきあっていくのがよいと思うよ。
』