教育
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教育というのは、端的に言うと、可能性を絞ることである。
別に将来なりうる職業の選択肢を狭めるとかそういう話ではなく、
あるものに特定の意味付けを行うこと自体が、それ以外の解釈可能性を
減らすことになるからだ。
それが良いか悪いかは別にして、集団を作るということは本質的に
ある少数の可能性に絞ることにつながり、教育はその集団による限定を
維持するために不可欠な仕組みとなっている。
それは、野矢先生の言葉を借りれば、物語を共有する必要があるからだ。
物語の共通部分が増えるほど、他者の不完全性はより高まり、
集団はより一体のものとして感じられるようになる。
小坂井先生が言っていたような、集団を実体化するからおかしなことに
なるというのも、このことと関係しているはずだ。