サンプリング


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お昼からの帰り道、構内でチアのマーチングバンド演奏を耳にする。

吹奏楽なのでもちろん歌詞はないのだが、 「ラララ」のあたりでこれはもしやと思い、 「空をこえて」の「ら」のあたりで鉄腕アトムの主題歌だと気付く。
メロディのようなものが聴こえてきた瞬間から、 無意識のうちに記憶のインクリメンタルサーチをしているのだろうか。

一音ごとに曲の候補が狭まっていき、その中でも吹奏楽の 定番曲という条件が付加されることで、かなり早い段階で 概ね正解にたどり着く。
正解がわかるケースでは一致する記憶があるため、 データベースの検索(select * from music where melody like 'fa mi le do%')の ようなイメージで捉えやすいが、「聴いたことがある」という感覚は これでは表現が難しいように思う。
ニューロンの発火パターンの強化具合に応じて「聴いたことがある」感じが 増幅されるのかもしれないが、そうすると発火パターンには時系列的な 記憶も刻まれていないといけない。

前後関係の記録はどんな形式で保存されているのだろう。
サンプリング周波数はどの程度だろうか。
知覚自体とそれを意識にのぼらせる処理ではきっと周波数が違うはずだ。

p.s.
鉄腕アトムの主題歌って谷川俊太郎作詞だったのね。