Idiom ab esse 4


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・ヴォジョレーの勘定が合わない  --  95年「ここ数年で一番出来が良い」  96年「10年に1度の逸品」  97年「1976年以来の品質」  98年「10年に1度の当たり年」  99年「品質は昨年より良い」  00年「出来は上々で申し分の無い仕上がり」  01年「ここ10年で最高」  02年「過去10年で最高と言われた01年を上回る出来栄え」「1995年以来の出来」  03年「100年に1度の出来」「近年にない良い出来」  04年「香りが強く中々の出来栄え」  05年「ここ数年で最高」  06年「昨年同様良い出来栄え」  07年「柔らかく果実味が豊かで上質な味わい」  08年「豊かな果実味と程よい酸味が調和した味」  09年 「過去50年でも素晴らしい出来」  10年 「1950年以降最高の出来といわれた2009年と同等の出来」  11年「近年の当たり年である2009年に匹敵する出来」  12年「ヴォジョレー史上最悪の不作」  13年「小粒だが味の濃いブドウが収穫できた」  14年「近年の当たり年である2009年と肩を並べるクオリティ」←New  --  ヴォジョレーの朝は早い。
 秋も深まった底の深い青空の下、せっせと出荷を進める———  ———熱心な農家の人々の手によって育まれたヴォジョレーの出来映えは毎年素晴らしい。
 5年もあれば、3回くらいは10年に1度のものに仕上げられて、  その気になれば50年に1度のレベルのものが3年連続くらい余裕である。
 もはや時の流れを超越した存在。
 ヴォジョレー・ヌヴォー。
 --  そこから転じて、あまりに大見得を切りすぎると、かえって興ざめしてしまう  ことを意味するようになった。
 つまり、過ぎたるはなお及ばざるが如し、光陰矢の如し、ということである。
 ※注・この物語はフィクションであり、実在する、人物・地名・団体、     特にBeaujolaisとは一切関係ありません。